詩の日めくり 二〇一七年七月一日─三十一日/田中宏輔
かったわ
と思いつつ
1000円札1枚とポケットの小銭を合わせて
ちょうど2310円を支払って
カードは持ち歩かないので、銀行には行かず
本を買って、そのまま阪急西院駅に向かったのだった。
で
電車がくるまで2、3分あったので
本のあいだにはさまれてあった
新刊本の案内のチラシを眺めることにしたのだけれど
そしたら、このあいだ朝に見た
バカボン・パパに似たサラリーマン風のひとが読んでいた
小林泰三の本が載っていた。
タイトルは、『完全・犯罪』だった。
「完全」と「犯罪」のあいだに
「なかてん」があったのであった。
このこと、このチラシ
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