詩の日めくり 二〇一七年五月一日─三十一日/田中宏輔
ブックスSFのシリーズの1冊、ロバート・シルヴァーバーグの『10万光年の迷路』。シルヴァーバーグもヴァンスと同様に、ぼくがその作品をコンプリートに集めている作家や詩人のうちのひとりだ。すばらしい作家だが、この『10万光年の迷路』は、いわゆる、ニュー・シルヴァーバーグになるまえの習作のような感じのものだ。アイデアはあるが、文章というか、文体に、深みがない。暗喩も明楡も、めざましい才能を見せる場面はまだない。まだ50ページほどしか読んでいないのだが、それくらいは、この分量を読んだだけでもわかる。で、さっそく、ロバート・シルヴァーバーグの『10万光年の迷路』中上 守訳の誤植 29ページ下段、うしろから1
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