とはいえ瞬く間に喉は渇きを覚えるだろう/ホロウ・シカエルボク
いく、圧倒的多数の松葉杖的アイデンティティ、生産性など期待出来るはずもなく、あたりは年々みすぼらしくなるばかり、アイデアを持ち込むのはいつだって余所から来た若いやつら、まあ、どうだってい話だけど…堤防の下に降りようと思った、涼しさは期待出来なかったけれど、川の流れを見つめてほんの少しのんびりするのも悪くない、日向の水面は太陽の真下にあたる部分がスパンコールのように輝いていた、俺はいくつか小石を拾って、その輝きの中へ投げ込んだ、いっとき水面が乱れ、波紋が混ざり、崩れながら広がった、そしてあっという間にもとの穏やかさを取り戻した、こういうものだ、小石を投げるだけのことでは変化は望めない、そんな話を俺た
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