詩の日めくり 二〇一七年二月一日─三十一日/田中宏輔
以外のなにものでもない。
二〇一七年二月二十八日 「詩は」
詩はもっともよく真実に近づいたとき、もっともよく騙しているのだ。
二〇一七年二月二十九日 「生きるというのは」
他者に欺かれていたことを知るのは単なる屈辱でしかない。
生きるというのは、自分自身を欺きつづけることにほかならない。
二〇一七年二月三十日 「白熱光」
携帯に知らないひとからメールがきてるんだけど、ぼくの名前を間違えてるので返信しなかった。音楽仲間というか、バンド関係者と間違えてるふうを装っているところが巧妙だなと思うのだが、56歳のおっさんがそんな詐欺にひっかかる
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