詩の日めくり 二〇一六年十三月一日─三十一日/田中宏輔
ふふふ。」
「不快がうまれたワケか。
きみは不思議なことを考えるんだな。」
「あした、みんなに会えばわかるよ。」
引用もと、『風の谷のナウシカ』
「以上ありません。」
二〇一六年十三月九日 「切断された指の記憶。」
ずいぶんむかし、TVで
ルーマニアだったか、チェコだったか
ヨーロッパの国の話なんだけど
第二次世界大戦が終わって
でも、まだその国では
捕虜が指を切断されるっていう拷問を受けてる
映像が出てて
白黒の映像なんだけど
机の上が血まみれで
たくさんの切断された指が
机の上にボロンボロン
ってこと
思
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