私の人生らしきもの/幽霊
 
び込みます。そうです大人とは子供の死体を借りる寄生生物です。
 私はそのような海水自殺に失敗しました。私は衰弱しきって、未だヨットの甲板に横たわる子供です。
 大人はみんな哀れな自己肯定を持っているように思います。必要に迫られて設えた虚しい自己肯定。それが彼らの不機嫌です。
 しかしここで私はなにを言いたいのか分からなくなりました。これまで私が言ったことは何もかも的外れな気もしてきました。これまでの人生で私は多くを定義してみましたが、私にとって都合の悪いことだけが的中していて、都合の良いことはことごとく的を外しているのかもしれません。
 私はこの頃、人間とは架空の生き物ではないかと思うよう
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