詩の日めくり 二〇一六年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
、ティプトリーの『たったひとつの冴えたやりかた』を再読するつもりだ。

 お風呂から上がった。これから塾だ。ミンちゃんにもらった香水、つけていこう。匂いがさわやかだと、気分もさわやかだ。

 存在しない数(定義されない数)として、ゼロのゼロ乗が有名だけれど、存在しない言葉というものを書き表すことができるのであろうか。数学は究極の言語学だと思うのだが、そういえば、ディラン・トマスの詩で、ネイティブの英語学者でも、その単語の品詞が、動詞か形容詞かわからないものがあるという話を読んだことがあるのだが、そんなものは動詞でもあり、形容詞でもあるとすればいいんじゃないのって思うけどね。詩人は文法なんて
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