詩の日めくり 二〇一六年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
くるんでいく男。なかのひとびとが呼吸できなくなって苦しむ。ぼくはなかにいて、そのサランラップが破れないものであることをひとびとに言う。ぼくも苦しんでいるのだが、そのサランラップは、ぼくがつくったものだと説明する。へんな夢みた。

ここだけが神のゾーン。エレベーター。

 隣の部屋のひと、コナンだとか、2時間ドラマばかり見てる音がする。バカなのかしら?

 ティプトリーの短篇集『愛はさだめ、さだめは死』をまだ読んでいるのだけれど、SFというよりは、散文詩の長いものって感じがする。SF的アイデアはたいしたことがなくて、叙述が評価されたのだろう。いま読むと、最新の作家たちの傑作と比べて申し訳
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