詩の日めくり 二〇一六年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
斜めに射出される水の柱が
弧を描いて跳ね飛ぶイルカの姿が
タカヒロの射精のことを
ぼくに思い出させた
タカヒロのめちゃくちゃ飛ぶ精液のことを思い出しちゃった。
彼の精液って、彼の頭を飛び越えちゃうんだよね。
もちろん、仰向きでイクときだけど。
このタカヒロって、「高野川」のときのタカヒロじゃなくって
彼女がいて
34歳で
むかし野球やってて
いまでも休みの日には
野球やってて
彼女とは付き合って5年で
結婚してもいいかなって思っていて
でも、男のぼくでもいいって言ってたタカヒロなんだけど
彼の出す量ってハンパじゃなくて
はじめてオ
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