詩の日めくり 二〇一六年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
るところには、愛がある、と。


二〇一六年五月二十日 「とても気もちがよかったのだけれど。」


けさ、5時くらいにおきて
また二度寝していたのだけれど
そしたら
ぼくの部屋じゃないところにぼくが寝ていて
布団は同じみたいなんだけど
部屋の大きさも同じなんだけど
そしたら
ぼくの身体の下から
ゆっくりと這い上がってくる人間のようなものがいて
重さも細い人の重さがあって
ああ、これはやばいなあって思っていると
その人間のようなものが
ぼくの耳に息を吹きかけて
それを、ぼくは気もちいいと思ってしまって
これは夢だから、どこまでこの実
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