詩の日めくり 二〇一六年四月一日─三十一日/田中宏輔
て
ジャズをかけて
「イエイ!」
って叫んで
陽気に笑ってた。
ぼくたちの大好きな店だった。
4、5年前かなあ。
店がとつぜん閉まった。
1ヶ月後に
激太りしたママが
店をあけた。
その晩は、ぼくは
恋人といっしょにドライブをしていて
ぐうぜん店の前を通ったときに
ママが店をあけてたところやった。
なんで休んでたのかきいたら
ママの恋人がガンで入院してて
その看病してたらしい。
ママには旦那さんがいて
旦那さんは別の店をしてはったんやけど
旦那さんには内緒で
もと恋人の看病をしていたらしい。
で
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