朝/葉leaf
 
開かれた朝の冷淡な舌の上に 
夜闇が傾く
燐を見たカササギの子は 
深く苦い光の中に 痙攣する
audivisti?
無を語るものたちの 産声を
audivisti?
腑を落とされ 抱擁を強いられた 
言葉たちの ため息を
虚構の砂絵の目の下に 欲望が浮く
古のorganは 
残滓である非存在を 釣る
その通り、世界には何も存在していない

開かれた朝に 楡の木が 
葉裏に輝きを滑らせる
見られるのではなく 
反射するのでもなく
audiebam
つまはじかれた蜥蜴の 
皮膚に走る 生成の歌を
audiebam
深海魚と月光との間に 
無時間な和声を
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