未詩集2/道草次郎
味い
書きたいのか書きたくないのか
よく分からない
ぼんやりと過ぎていく
何が
時が
時の味は不味い
いや
味がしない
「春のむずがゆさ」
とてもむずかしい
そもそも
むずかしい
それから
それはむずがゆい
それじたい
おおきなむずかしさの海の
なにか
手違いのような波
地球が
身をくねらせる
すると
オーストラリア大陸に塩水がかかり
コアラは
お尻をポリポリとかくだろう
春のヤナギが
そよかぜのムンクとなり
人間の条件が
タンクローリーに踏みつぶされる
むずかしい
とてもむずかしい
そして
おおいにむずがゆくもあ
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