常にこめかみにあてられた銃口が囁いている/ホロウ・シカエルボク
方で、闇がじわじわと形を変え続けている気がした、生きている…いつからそれを見なくなったのだろう?眠るときに、すべての灯りを落とすようになったからかもしれない、完全な闇の中では、闇は認識出来ない、これを矛盾だと思うだろうか?ではお前は空気を認識出来るか?俺が話しているのはそれと同じだ、こんな風に寝床の中で、眠る前にうろうろと思考が彷徨う時間こそが、人生の真実なのではないかと考えることがある、人生の真実とは意識そのものだ、そうじゃないかい?もう人間たちはそのことを忘れ始めている、俺にはそのことがはっきりと見える、そうでなければ自ら愚かになりにいくような真似など出来ない、そんなことを思うと示し合わせたよ
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