詩の日めくり 二〇一五年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
、不安や恐怖や怒りを
配送されてきた金魚鉢に入れておいて
コンビニから送り返すだけでいいのだ。
すると、その不安や恐怖や怒りの質量に応じた枚数の
金魚券が送られてくるという仕組みである。
その金魚券によって、スーパーやコンビニやレストランなどで
さまざまな食用金魚を手に入れられるのだ。


二〇一五年十三月十七日 「金魚蜂。」


金魚と蜂のキメラである。
水中でも空中でも自由に浮遊することができる。
金魚に刺されないように
注意しましょうね。
転んでも、起きない。
掟たまるもんですか
金魚をすると咳がでませんか。
ぶりぶりっと金魚す
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