世界と時間に対する一つのアプローチ/朧月夜
 
にたいして鋭敏な感覚を持っている生き物なのです。とすれば、時間というものは空間に比べれは無限に小さく、無限に短いものが連なったものの集まりである、と考えてみても良いでしょう。小さすぎ、細かすぎて私たちには取り扱うことが出来ないわけです。これは、人間を始めとした生物のみならず、原子や分子といった無機物にとっても同様だと考えられます。仮にそうだとすれば、この裸の特異点を感じ取ることの出来る、物質界にある本質的な何らかのものこそが、私たちが普段心と読んでいるものの正体だと言って良いかもしれません。……そこから、世界というのは人や生物、原子や分子などの無機物が持つ心、すなわち裸の特異点を中心として、そこに
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