淫雨/あらい
 
げ 総て卑しめればいい。
つらも知らぬほど遠くわずかに温もりだけを遺して、

こらは捕らわれているのか、
  私たちの脳裏に幽かに残り香と塚を釘憑ける
  そのほどよい往来する未知、裁たれいく時の悼み傷痕、
  酸いも甘ったるい
  どの口にも含ませる。この天からいただいた 気が触れた あめ

→「総て潤わせて魅せるの、」
 ←「嘘を纏ったままで踊り明かせば。」

  そのうち奢り高鳴るばかりの漣。
 塗り固めたような心地 天に配色を施していて、
それほどに青天井。

 くだらないと吐き捨てても 排出されたツチクレは
 どうにも代わり映えがしないのよ
 だけど程
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