ロザリーはスクラップ工場の外れで/ホロウ・シカエルボク
 

ならばそれはこれをおいて他にはないでしょう
そちらの事務所のダイヤル電話で
お好きな番号を回してみてください
それがあなたに必要かどうかは別として
必ず答える声があるでしょう


あといくつの夜が来るの?
怯えても意味ないのに
果てしのない暗闇の中で
身体を啄むものたちの
カチカチ、ガサガサいう音を聴きながら
わたしが地面に刻印されていく
あらゆる水分と
失われる肉体という塗料で


危険な流行病に
やられた誰かの目のような
真っ白い月が浮かぶ夜
壁の向こう側に足音を聞いた
あれは誰、誰だろう
探しに来たのか
それとも確かめに来たのか…
でも、
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