反省なんかしない/ただのみきや
ほどの重荷はない
あるいは 命の方か
こんな荷物を背負わされたのは
無限階段
なめらかな
拒絶の抱擁
ゆらぎの奏でる
上昇と下降
無垢の手管
崖の隔たりを
眼差しで誑(たぶら)かし
渡って行く
背中を追って
展開された
時の絵図面
記号の犯罪に
発情して
安易な抵抗
悲しみを屈服させれば
やがて復讐される
津波は今も暗渠を駆ける
轟々と前触れは
瞳の中でいっそう
暗く渦巻いている
時計の化け物
真っ赤
身は爆ぜ
魂ははみ出して
たった一
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)