詩集1/ナンモナイデス
 

二人仲良く 投獄される 事でも ない


安いホテルに 寝泊り しながら 

屋上へ 向かう 螺旋階段を

二人で 昇る

寝ながら 泳ぐ鳥の 愛らしい 

無防備な 本能の 透明性を 呪いながら 

昇降運動を しなければ 自殺も出来ず

子供にまで 指を指される 生き地獄に 

自ら転げ 堕ちてしまった


彼らを 救うものは おそらく 

悪徳を 糧とし ケ虱のように 人の恥部の 淫らな血を

嗤いながら 吸い尽くす

世間では 真面目に 仕事を こなす そんな

精神科医にでも 無条件に 依頼して 

狂人に 変体 されて しま
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