2011年の詩から/ナンモナイデス
いたのだろう
我々の魂は震撼した
忘却していたのだ
全てを無にしてしまう自然の本性を
我々に出来ることは
ひたすらに祈る事
全てを無化しようとしたものへ
そして死者を
静かに弔うのだ
なにの報いも求めずに
しかし今も我々は怯えている
だが慰めはいらない
涙はいらない
我々をこの暗黒から開放させる事ができるのか
*「哲学することは 死を学ぶことである」
未来を殺せ
神を殺した時のように
魂を無化するのだ
そして刹那の間に
永遠を見よ
*モンテーニュ 『エセー』 1・20
白い壺を眺め
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