2011年の詩から/ナンモナイデス
 

木陰語り


眺めているんだ

いつだったか 
定かではないのだが
ここに来ようと思っていた

  木陰は涼しい

誰に尋ねることもなく
あの日のように
たどり着くことができた

私の遺伝子が組み合される
ずっと以前から
この風景を眺めては

  思い出すのかもしれない

私が私でなかった日のことを
私の細胞だけが覚えている

安らぎについて

また語り始めた…





未来を殺せ ただ永遠を見よ


当たり前だった日常
平穏な生活を
送っていた日々

あの暗黒の昼下りさえ
起らなければ
我々の魂は安らいでいた
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