デブの女/花形新次
 
世の中で一番の悪は
デブの女ではないかという説がある
和歌山のヒ素カレー事件も
練炭自殺装った連続保険金詐欺事件も
尼崎のドラム缶殺人も
今度の5歳児餓死事件の共犯も
みんなデブの女の仕業だ
女はデブになった時点で
半分は女を放棄しているわけだから
その後の自分の人生に対して
ある種の諦めを抱いているのは間違いない
そんな世捨てデブ女が
世間への復讐
自分の贅肉への復讐として
凶悪犯罪を犯すことは
至極自然なことなのだ

デブの女が
にこやかに近づいて来たとき
気を付けろ、諸君!
それは悪夢の始まりに違いない


ドアの隙間に
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