詩の日めくり 二〇一五年九月一日─三十一日/田中宏輔
ったかな。まあ、そんなことは、どうでもよいか。
3篇目の『ロシア語、話します』は完全にナボコフだった。さいしょの2篇は『全短篇集』から外した方がよかったと思われるくらい、出来がよくなかったものね。でも、まあ、ナボコフ好きには、あまり気にならないのかもしれない。ぼくはナボコフの作品を大方集めたけれど、途中で読むのをやめたのが2冊、売りとばしたのが2冊、未読のものが多数といった状態で、この『全短篇集』は、気まぐれで読んでいるだけである。『プニン』『青白い炎』『ロリータ』『ベンドシニスター』『賜物』はおもしろかった。そいえば、書簡集の下も途中で読むのをやめたのだった。
ナボコフの4つ目の
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