詩の日めくり 二〇一五年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
いるので、きょうじゅうに見つからないかもしれないけれど。

 塾から帰った。疲れた。きょう探すのはあきらめた。クスリのんで寝る。あ、333も、一の位の数の奇数と百の位の数の奇数の和を2で割った値が十の位の数になっているもののひとつだった。111、333、555、777、999ね。

すでに二十八歳になった僕は、まだ誰にも知られていないのだ。
(リルケ『マルテの手記』第一部、大山定一訳)

二十八歳にもなつて、詩人だなんて云ふことは
樂しいことだと、讀者よ、君は思ふかい?
(フランシス・ジャム『聞け』堀口大學訳)

やがて私も二十八歳
不満な暮しをしてゐる程に。
(アポ
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