詩の日めくり 二〇一五年九月一日─三十一日/田中宏輔
しれないけれど、がんばろう。
二〇一五年九月二十八日 「戦時生活」
戦争がはじまって、もう一年以上になる。本土にはまだ攻撃はないけれど、もしかすると、すでに攻撃はされているのかもしれないけれど、情報統制されていて、ぼくたちにはわからないだけなのかもしれない。町内会の掲示板には、日本軍へ入隊しよう! などというポスターが何枚も貼られていた。というか、そんなポスターばかりである。第二次世界大戦のときには、町内会で防火訓練などが行われたらしい。こんどの戦争でも、そんな訓練をするのだろうか。そういえば、祖母が、国防婦人会とかいう腕章をつけた着物姿で何人もの女性たちといっしょに、写真に
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