詩の日めくり 二〇一五年九月一日─三十一日/田中宏輔
なっては笑い草だ。こんど思潮社オンデマンドから出る『全行引用詩・五部作』上下巻も、来年出す予定の『詩の日めくり』も、齢老いたぼくが書いたものなのだ。上質の文学作品に接するかぎり、よい影響があるであろう。未読の本のなかにどれだけあるかわからないけど、がんばって読もう。
二〇一五年九月二十三日 「平凡な言葉」
ジャック・マクデヴィッドの『探索者』を読み終わった。凡作だった。なんでこんな平凡なものが賞を獲ったのかわからない。ルーズリーフにメモするのも一言だけ。「恋っていうのはいつだってひと目惚れですよ」(金子浩訳)。これまた平凡な言葉だ。きょうからお風呂場で読むのは、フィリップ・ク
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