詩の日めくり 二〇一五年八月一日─三十一日/田中宏輔
〜
るんる
るんる
る〜
らんら
らんら
ら〜
るんる
るんる
る〜
って
逃げ出した言葉たちは
輪になって踊っていたのであった
詩人は
泣きそうな顔になって
もう寝る
と言って
睡眠誘導剤を飲んで
電灯を消して布団をかぶったのであった
じゃんじゃん
二〇一五年八月二十九日 「逃げ出した言葉を発見!」
偶然に逃げ出した言葉が見つかったのだけれど
どうしてもあきらめきれずに
逃げ出した言葉をさがして
言葉ホイホイまで仕掛けていたのだけれど
詩人は熱しやすくて冷めやすい性格だったし
それに
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