詩の日めくり 二〇一五年八月一日─三十一日/田中宏輔
電話。
半年ぶり?
2月に会ったのが最後くらいやと思うけど。
じゃあ、4ヶ月ぶりかなあ。
そのくらいちゃう?
元気?
なんとか。
それより、田中さん。
さいきん、変わったことない?
ええ?
べつに。
さいきん、ごにょごにょ。
はっ? なに?
さいきん、こびとをよく見かけるんやけど。
あっそう。
あ
そういえば
ぼくのつぎの詩集
ホムンクルスのこびとが出てくるわ。
あ
リゲル星人のまぶたから踊り出てくるこびとたちもいるし
偶然かな。
世のなかに偶然なんてことあると思う?
それは見方やな。
ぜんぶ偶然って言
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