詩の日めくり 二〇一五年八月一日─三十一日/田中宏輔
しない。同一性を保持した精神も存在しない。あえて言えるとすれば、存在するのは、虚構の自我であり、虚構の精神である。存在は自身の質量、体積、時間によって測られる。物質的な存在においてもだし、非物質的な存在においてもだ。
二〇一五年八月十四日 「立方体の六面がウサギだった。」
ことしの1月には、コーヒー一杯で6時間もねばった、ぼくだった。ベローチェ。ことしの1月のなかば、たしか、15日か、16日に、ほんやら洞が焼失したのだった。
二〇一五年八月十五日 「出眠時幻覚」
4回連続で、出眠時幻覚を見た。さいしょ目が覚めたら学生の下宿で3人いた。ここは東京だという。
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