詩の日めくり 二〇一五年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
ど、カメラを向けられると、笑わなければならないと思って、笑っていたのだろう。さっき、コンビニに行く途中、雨が降ってきたので、180度回転して、自分の部屋に戻ってきた。食欲より、雨に濡れたくない気持ちの方が強かった。


二〇一五年八月十三日 「存在は自身の質量、体積、時間によって測られる。」


 はじまりに終わりがあって、終わりにはじまりがある。寝ているときに、数年前に亡くなった継母と冗談を言い合って、笑っていた。いつも陽気なひとだったけれど、死んでからも陽気なひとだ。これからお風呂に、それから塾に。塾に行くまえに、マクドナルドに行こう。(中座)同一性を保持した自我なるものは存在しな
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