詩の日めくり 二〇一五年八月一日─三十一日/田中宏輔
実世界に近いと思うのだけれど。まあ、いつかもっと明解な夢を見てみよう。夢は知だ、とヴァレリーは書いてたけれど、ぼくもよく詩に使った。さいきん、きょうのような現実感のある夢を見ていなかった。きょうの夢は楽しかった。動きがあった。ぼくが若かった。好きだった友だちも出てきた。田んぼのようなその大きな池で遊んだあと、いっしょに学校へ行く道を走った。なんて清々しい。
二〇一五年八月七日 「脱脂粉乳。」
チャールズ・ストロスの『シンギュラリティ・スカイ』を読み終わった。これで二度目だけれど、また時間をおいて読み直したい小説だった。作品をつくっているあいだの休憩で読んでいたのだが、そのまま
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