私(たち)は今日もねじれている/月夜乃海花
 
だけど君には軸がない」
同時に結晶が破裂するような言葉が刺さった
「創作者が賞賛されるのはその人が亡くなった時だけだ」
私の頭を撫でながら言う君の言葉がまるで
かつて自分自身の言った台詞と被って血が流れた

私と君はねじれている
君は最近何も造らない
自分には才能が無いと言いながら
ぼーっと、煙草を吸ってエスプレッソを飲んで
睡眠薬を噛み砕いている

私は創っても満足できずに
作品を頭の中から消してしまって
何も無いようかのようにに過ごしていた
「だってこんな作品が作りたいんじゃない!」
叫んでも誰にも届かない、誰にも聞こえない

君はどこにいる?
私はここに
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