詩の日めくり 二〇一五年七月一日─三十一日/田中宏輔
ら、
ゼッタイ、高学歴、高収入、高身長の人とよね。
そのために、バッチシ、整形までしたんだからさあ。」
あなたの高慢がわたしの耳にはいったため、
わたしはあなたの鼻に輪をつけ、
あなたの口にくつわをはめて、
あなたをもときた道へ引きもどすであろう。
(列王紀下一九・二八)
二〇一五年七月十一日 「缶詰。」
缶詰のなかでなら、ぼくは思い切り泣けると思った。
二〇一五年七月十二日 「オイルサーディン悲歌。」
人生の旅の途中で
みなの行く道を行くわしは
気がついたとき
とあるイワシ網漁の
かぐらき網の目の中にいた。
捕えられたわしを
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