詩の日めくり 二〇一五年六月一日─三十一日/田中宏輔
 
9550円だった。レムのなかでもっともつまらない『浴槽で発見された手記』がまだ5000円だった。これは1円でいいような本だったのだけれど、ネットで調べると、評価が悪くないのだ。ラテンアメリカ文学を読んだあとでは、駄作としか思えないものなんだけどね。さっき、お風呂場で、キングの『呪われた町』の上巻を読んでたら、貴重なエピグラフ「きみの名前は?」があって、俄然、興味が高まったのだけれど、プロローグを読んだら、ゲイ・ネタかしらと思うセリフのやりとりもあって、『〈教皇〉ヴァレンタイン』の下巻より先に読むことにした。走り読みしよう。


二〇一五年六月十一日 「詩論」


 けさの出眠時幻覚は、
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