詩の日めくり 二〇一五年五月一日─三十一日/田中宏輔
油びきの日になると
床や、廊下が
すっかり生まれ変わる。
黒くなって強くなる。
ぼくらも日毎に黒くなる。
夏の日射しに黒くなる。
黒くなって強くなる。
つまずき、転んで強くなる。
赤チン塗って強くなる。
二〇一五年五月二十三日 「13の過去(仮題)」
朝、コンビニで、サラダとカレーパン買って、食べた。通勤の行き帰りでは、ロバート・シルヴァーバーグの『ヴァレンタイン卿の城』上巻のつづきを読んだ。ジャグラーについて詳述されているのだが、それが詩論に照応する。シルヴァーバーグのものは、いつでもそうだが、詩論として吸収できるのだ。『図書館の掟。』と『舞姫。
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