詩の日めくり 二〇一五年五月一日─三十一日/田中宏輔
いひとって、相手にしなくても、勝手にしゃべって飲んでるからいいんじゃないって言うのだけど。しかし、塾と学校で、ほかにも仕事は無理やわ。無理よ。
二〇一五年五月二十二日 「油びきの日。」
油びきの日になると
教室も、廊下も
みんな、きれいに掃き清められる。
目地と目地の隙間に
箒の手が入る。
掻き出し、かきだされる
塵と、埃と、砂粒たち。
ぼくらがグラウンドから
毎日、まいにち運んできた
塵と、埃と、砂粒たち。
掻き出し、かきだされる
塵と、埃と、砂粒たち。
ぼくらが運動場(グラウンド)から
毎日、まいにち運んできた
塵と、埃と、砂粒たち。
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