詩の日めくり 二〇一五年五月一日─三十一日/田中宏輔
 
・キング」


 コリン・ウィルソンの『殺人の哲学』を再読して、チェックした点、3つ。1つ、マックゴナルという詩人の名前を知って、彼の詩が載っている、Very Bad Poetry とか、The World's Worst Poetry といった、へたくそで有名なへぼ詩人のみの詩選集を買ったこと。いま1つ。オーデンの詩句、「人生はやはり一つの祝福だ。/たとえ君が祝福できないとしても」(高儀 進訳)を知ったこと。オーデンを読んだことがあったのだが、こころに残る詩句が一つもなかったので、ぼくのなかでは、どうでもよい詩人だったが、この詩句を知ってから読み直した。読み直してみて、こころに残る詩句はま
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