詩の日めくり 二〇一五年五月一日─三十一日/田中宏輔
 



 物質と物質の化学反応のように、物質と物質のやりとりは興味深い。同様に、人間が交わす言葉と言葉のやりとりも興味深い。人間と人間のやりとりも興味深いと言い換えてもよい。


二〇一五年五月十五日 「無意識領域の自我と意識領域の自我」


 夢をつくっているのは無意識領域の自我である。では、夢を見ているのは、意識領域の自我なのか。いや違う。夢を見ているのも、無意識領域の自我なのだ。では、なぜ、夢から覚めたあと、意識領域の自我が夢を憶えているのだろうか。ここに謎がある。無意識領域というのと、意識領域というものの存在の。あるいは非在の。


二〇一五年五月十六日 「B・B・キ
[次のページ]
戻る   Point(17)