詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
、統合すること。
事物・事象との遭遇は、その契機となるもの。
プロティノス的な見地に立つと、当然、そうやった。
ぼくは、アクタイオーンであって
アルテミスであって
猟犬でもある。
ぼくの目は、ある何ものかに惹きつけられる。
ぼくの目をとめる事物や事象。
ぼくのなかにその事物や事象がはじめからあったことに気づくぼく。
ぼくは自分のなかにある、
それまでそんなものがあったなんて思ったこともないものを
じっと見る。
長い時間、見つづける。
いろいろな時間から、場所から、出来事から
それを見る。
それを見つづける。
やがて、それが、ぼ
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