詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
鳩の意味が
公園の意味のなかの意味に
いく羽かの意味において
地面の意味のうえの意味で
動いていた。
しじゅう
鳩の意味の一部の意味は
鳩の意味の鳴き声の意味に変化した。
ぼくの意味のまえの意味を
ひとつの意味の影の意味がすばやく走った。
いち羽の意味の鳩の意味を
その大きな意味のかぎづめの意味で、ひっつかむと
いち羽の意味の鷹の意味が飛び去っていった。
〇
水槽の意味のなかを
魚の意味が泳いでいる。
子どもの意味の
小さな意味の手の意味が
水槽の意味の
ガラスの意味に触れている。
意味がはねて
水の
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