詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
 

この英語力のなさ。
しかし、この限界が
ぼくを駆動させる。
この限界が
限界があるということが
ぼくを目覚めさせる、躓きの石なのだった。

二〇一五年四月二十六日 「意味」

ときどき、本棚の本を並べかえることがある。
さいきん、SFに飽きてきたので
いちばん目につくところから、どけたのだけれど
そうして本の場所をかえているときに
ふと、思った。
「部屋の意味が変わる」
と。
そこから、いくつかの
小作品を思いついた。

  〇

日知庵に行った。
「いつもの意味ちょうだい。」
「ごめん。
 いつもの意味、きょう、
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