詩的認識ロンのために2/ひだかたけし
の端緒と終点が
螺旋を成し繋がっていくのを
底の底で見つめている
それは焼け野原に咲く真っ赤な薔薇
何処にも行けないと知っていて
静かに廃墟に留まっている
欲望鎮めた赤い薔薇
(死は静かに着実に迫り
最後の覚悟を最後の信を
生の担い手に訴求する)
連綿と続く人生の
夢の無い眠りに揺蕩って
螺旋を成したこの生が
何処に向かっていくのかを
底の底で見つめている
***
宇宙が爆発し続け
概念が感覚を喰う
人は幻想に飽き足らず
自らの思考に住み
澄み渡る空を臨む
宇宙が爆発し続け
概念が感覚を喰い
やがて、
五感の縛
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