詩の日めくり 二〇一五年三月一日─三十一日/田中宏輔
 
文には意味がない。
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二〇一五年三月八日 「ひととひとを結ぶもの、あるいは、夢と夢を結びつけるもの」


 ひととひとを結ぶのは橋でもなく川でもなく流れる水でもない。水面に浮かぶきらめきだ。それは、ただひとつの夢だ。たくさんの輝きでできている、ただひとつの夢だ。ひととひとを結ぶのは橋でもなく川でもなく流れる水でもない。川底に横たわる岩と石だ。たくさんの岩と石でできている、ただひとつの夢だ。あるいは、夢と夢を結びつけているのが、ひとなのだと
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