詩の日めくり 二〇一五年三月一日─三十一日/田中宏輔
 
ド『詩篇』第八十一篇、新倉俊一訳)

 パウンドがイェイツと交友関係にあったこと。秘書になったことがあることを思い起こすと面白い符合である。ヴァレリーの「そもそも、ソクラテス云々」を入れるとより効果的な引用になるだろう。

  〇

不運にして未来に名を持てる者たち
(エズラ・パウンド『詩篇』第八十篇、新倉俊一訳)

必ず人間も死んで分かるんだ。
(ハート・クレイン『万物のひとつの名前』東 雄一郎訳)

 イーディーのこともあるけれど、多くの芸術家が、とりわけ、時代に先がけて才能を発現した芸術家に共通することである。生きている時代には評価されなくて当然で
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