詩的認識ロンのために/ひだかたけし
接続する
溢れる光は感覚を越え
一つの形象となり像を結ぶ
レディオ、レディオ…
静まり返るこの世界
***
一つの光が二つに分かれ
二つが四つに、四つが八つに……
そうして僕らは生まれたんだ
この眩しい地上の光のなかへ
ばらばらに、ばらばらと、生まれたんだ
戻ることは叶わない
遡行しながら進むしかない
僕が僕らになるために
僕らが僕になるために
(前進する時間に遡行する時間
麻痺した意識を静めて醒まして
遠い記憶を掘り起こし)
ばらばらの僕とばらばらの君
僕と君との距離、無限大
けれどこの孤独な旅の果て
いつか僕らは一つの光を見
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)