詩的認識ロンのために/ひだかたけし
 
接続する

溢れる光は感覚を越え
一つの形象となり像を結ぶ
レディオ、レディオ…
静まり返るこの世界

  ***

一つの光が二つに分かれ
二つが四つに、四つが八つに……
そうして僕らは生まれたんだ
この眩しい地上の光のなかへ
ばらばらに、ばらばらと、生まれたんだ

戻ることは叶わない
遡行しながら進むしかない
僕が僕らになるために
僕らが僕になるために
(前進する時間に遡行する時間
麻痺した意識を静めて醒まして
遠い記憶を掘り起こし)

ばらばらの僕とばらばらの君
僕と君との距離、無限大
けれどこの孤独な旅の果て
いつか僕らは一つの光を見
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