落穂/道草次郎
像。どこまで行ってもただぼやーとした虚無が拡がるばかりの宇宙、ビックバンが起こった途端ビッククランチが起こる宇宙、ビッククランチの収縮過程が膨張の時の一兆倍緩やかな宇宙。そんな宇宙で生じる生命の進化(逆進化?)は、どこまでも遅々としてしかその歴史を逆流しないだろう。一匹の魚らしき生物が陸から海に後退りするのに40億年かかることだって有りうるのだ。愉快。
「とんちんかん」
我々が四次元の陰影をここ三次元空間に於いて見い出すように、ある別の宇宙おける螺旋状の子午線(これはもちろん比喩だが)も、グリニッジ子午線として三次元空間に投影されたものなのかも知れない。無論そうした我々には想像すら
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