落穂/道草次郎
泳ぐ魚
かと思いきや噴火する火山
ぶちまけられた宝石群に
爛々と燃える意味の不明
まったりした午後のあくびと
秘匿された殺意
祈りと
永遠回帰と
それらを滾々と湧く泉に貶めることこそ自分への秘かな報復
飽いた頭は脳髄を溶かし器に妖しい燐光の歌を注ぐ
だからって何なんだ
だからって何だというんだ
もう一度
それが
だからって何だっていうんだろう
精神が充溢したがりな時この肉の入れ物が鬱陶しくまた不愉快に感ずるのはそれは一種の政治的状態かもしれない
ということはつくづく本当に忘れ勝ちだ
ぼくは自分の精神のリュックを背負って行軍することなど思いもしない
ほ
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