落穂/道草次郎
ちが堆積している様な気がする。その気持ちを詩にしたためてみようかと悩んだが空は詩にしてしまったらダメになってしまうと思った。だからこうして散文を書いている。しかし、散文にしてもダメかも知れない、とも思い始めている。そう思っていることでぼくはやっと立っている、とその言うことの中に紛れた嘘の棘を感じながら。そうやってどんどんと内面の空白地帯を歩いていくと、空は、ではどこにあるのだろうかと思う。あるいは空にまつわるありとあらゆる感情は何処へ行ったのかと。このように自分が世界からつねに遠のいていくのを感じながらも、祖先達は一体どうやって日々生きて来たのか。なんとなく、その答えは単独ではついに見い出せないよ
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