落穂/道草次郎
不安の立像」
この不安の立像は
矩形の胸に安置されている
可笑しみの三角形の要求
明るいというのは
あからしめること
闇を照らすのではなく
闇に目を慣らすこと
輪郭を把握し
次のステップをかんがえること
とまってはならない
とまってはならない
風に
かぜに身を
風のなかに
身を
おく
尿意にしたがい
世界の血圧を下げること
ここではなく
あそこへ
どこかへ
いや
どこかではなく
ここへ
ここの
生理と渾沌の
誤嚥された月
へ
「空について」
今、じつに多くの、それはそれは多くの何事か考えてみなければどうにもならない気持ちが
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